平成24年に夫の転勤で北海道からおいらせ町に転入。
おいらせ町で暮らした第一印象は?
引っ越ししてきた当時、お米を買って食べたらとても美味しかった印象があります。普通の安いお米ですよ。あと、北海道では野菜カフェなどに売っているような、ロマネスコやスイスチャードが身近に普通に売っていることに驚きました。ゴボウやにんにくが瑞々しくて、北海道に居た時は、ゴボウは中に芯があって茶色いイメージだったんですが、こちらのゴボウは、中まで真っ白でとても美味しいことがわかりました。
気候についてどうですか?
北海道と比べてしまいますが、おいらせ町は雪が少ないです。けど、山には雪が積もりスキーなど楽しめるんですよ。北海道に住んでいた時、「街には雪が降らず山にだけ雪が積もれば幸せだな」と、思っていたら、その理想が、この町にありました。
もりのようちえんを始めたきっかけは?
私は自然が大好きで、カヤックや滝のぼりなど、北海道でディープに遊んでいました。子どもが生まれ、おいらせ町に引っ越しをしてからは、ディープな自然遊びに行けなくなったんですが、子育てで疲れた時に、身近にあった自然の中を歩いてみたら草木や花の豊富さに驚いたし、こんな身近な里山の中で子育てしたいと思いました。私の中で、北海道の自然は開発されているイメージがあって、私が何かしなくても良いと思っていたんですが、おいらせ町は、まだまだ未開発な魅力が多いという印象を受けました。この印象が切っ掛けで、この町を活かしたいという気持ちが強くなり、町を楽しむ「JOYRASSE」という、まちづくり団体を友達と立ち上げイベントを開催してきました。私は、まちづくりは、人づくりだと思っています。また、私には、子どもを育てたいという気持ちもありまして、子どもには、「心の豊かさを知ることや、幸せに向かって自らが選択していける生きる力を培ってほしい。」と、思っています。このような私の想いをJOYRASSEで実施していく中で、まちづくりの範囲が広すぎることに気付き、「子どもと自然」に範囲を絞った人づくりを目指そうと思って、「もりのようちえん」を立ち上げました。
北海道も自然豊かだと思うのですが、おいらせ町の自然はどういう印象ですか?
…丁度いい。何て言うのか…。おいらせ町の自然は、深い森に入ったような雰囲気があるんですが、整備された場所からすぐ側なので、子連れでも、何かトラブルが有ってもすぐ人を呼べる身近さが魅力です。あと、里山の中に食べることが出来る植物が多いです。特に木苺が多くて子どもと食べ歩きながら自然を満喫しています。
もりのようちえんでの活動はどのようなことを行っているの?
私はカヌーが好きなので、カヌーで奥入瀬川の自然を満喫する取り組みを行っています。奥入瀬川はとても綺麗な川で、実際にカヌーで漕いでみたら、水鳥は居るし、どっぷり自然に浸かれるし、しかも、近くにイオンモール下田という大型ショッピングセンターがあって便利だし。他にも、アグリの里にあるピザ窯を利用して、収穫とピザ作りを行うなど様々な活動をおこなっています。参加したお母さんからは、「参加している親や子ども達が、我が子の面倒を見てくれるからまったり出来る。自分がゆっくり出来る。」という、コメントが寄せられています。
今後、やってみたいことは?
森に来ることが素晴らしいことではないし、人によっては、虫が嫌いで森に行けないという人も居ます。それはそれで良いことだと思います。もしかしたら、親は森に行けないけど、子どもには自然との触れ合いを大切にしてほしいと願う親もいるかもしれません。そんな子育てのための場所として、子どもだけを預かれるような取り組みも行っていければと考えています。また、この活動をパッケージ化して、依頼先に持ち込めるように出来たら良いなと思っています。
移住を考えている方に対してコメントをください。
首都圏や大きい街に住んでいる方がおいらせ町に来たときに、「今まで住んでいた街には、科学館や学習施設など多くの施設があったのに何も無い町だ。」と感じる方がいると思いますが、おいらせ町には、生活の身近に素晴らしい自然があります。自宅から車で10分のところに、どっぷり浸かれる自然があり子連れでも安心して楽しめる場所があります。湧水がある秘境のような場所が、身近にある場所って外に無いんじゃないかな。